ハラスメント

【パワハラ告発】匿名でも効力を発揮する告発文の書き方とは?告発で状況打開する方法。

告発
  • パワハラの被害をどうにかしてやめさせたい
  • 告発するにはどうすればいいのか?
  • 告発する際に匿名でも大丈夫なの?

上司からのパワハラで悩んでおられる方は、なんとかして状況を打開したいと思っているはずです。その為に必要なことが、パワハラの実態を告発すること。自ら行動してパワハラから逃れられる可能性があります。

リーマンくん
リーマンくん
でも、告発がバレてもっとひどくなるんじゃ・・
はにわ
はにわ
匿名でも告発はできるから大丈夫!!

なぜなら近年、企業はパワハラ防止法により適切な対応を取らない場合、企業名を公開されることになります。匿名での告発だとしても、その内容に信ぴょう性があれば、会社側も動かざるを得ません。

私自身、匿名でのパワハラ被害の告発をしたのですが、効果はありました。
これがダメなら次の手段くらいで思っていたので、気持ち的にはまずは第一歩と言った感じです。

この記事では、匿名を条件に告発するための準備から書き方、告発のその後までを解説しています。パワハラ被害の状況を打開するための第一歩を踏み出しましょう!!



 

パワハラの告発・匿名でも大丈夫な理由

告発することでどうなるのか。

パワハラの被害を会社に告発した場合、まずは実態調査が行われるでしょう。
匿名の場合、会社としては加害者が誰なのかしか認識できない為、社内全体、もしくは一部部署での実態調査がされると思います。

パワハラの事実が認められた場合に注意指導がなされます。それに伴い定職・減給・戒告などの処分がなされることもあります。改善が見られない場合はより重い処分となるでしょう。

匿名でも大丈夫?

匿名での告発だと、やはり実名より信ぴょう性に欠ける部分があるため、「告発しても意味がないのでは?」と思うかもしれません。

しかし、確固たる証拠と本気度が伝わる文書で改善する可能性は十分にあります。

2019年5月に改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が成立。
2022年4月からパワハラ防止措置が全企業に義務化されることになりました。

このパワハラ防止法により、企業は必要な措置を講じることが義務付けられています。
具体的な内容としては、以下が挙げられます。

  • 事業主のパワハラ防止の方針の明確化と周知・啓発
  • 相談に応じるための必要な体制の整備
  • 被害者に対するケアや再発防止に向けた措置を講ずる

この法律によって企業側はパワハラの相談や実態が確認されたときには、適切な対応を取らなければなりません。

パワハラ防止法には罰則は定義されていません。しかし、企業側が必要な措置を講じない場合には、行政から指導または勧告がなされる場合があります。

また、企業側が何の対応もなされない場合、企業名が公表される可能性があるのです。

このことから匿名での告発であっても、企業としてはその対応にあたる必要があります。
対応しなければ企業名公表という大きなリスクがあるので、まともな企業なら対応してくれるでしょう。

告発するための準備

告発を確実に実行するための準備として、証拠集めや同僚との情報共有をしておいた方がいいです。ただやみくもに被害を訴えるだけでは、まったく無駄な告発となる可能性もあります。

証拠の確保

告発するためには証拠が必要です。なくても告発自体は可能ですが、場合によって信ぴょう性にかけるかもしれません。

ボイスレコーダー

ボイスレコーダーは被害の状況を確実に伝えるために、非常に効果が期待できます。

小型で高性能なボイスレコーダーも割と安価に手に入れることが出来るので、証拠を残すためのツールとして携帯しておくことをおすすめします。

ドライブレコーダーの勧め
ボイスレコーダーでパワハラの証拠を残したいけど、違法じゃないの? パワハラを受けているが、証拠を残しておきたい。 ボイスレコーダーはどれがいいのか? 勝手にボイスレコーダーで...

医師の診断書

パワハラの被害が重大であれば、あなたの心身に異常をきたしていることと思います。
休職が必要なほど追い詰められているなら、心療内科で診断を受けた方がいいでしょう。

パワハラによる因果関係を証明するために、診断書を発行してもらいます。
診断書はパワハラ被害を訴えるための材料として効果的です。

なにより、症状の改善も期待できますので、とてもつらい方は是非診断を受けてほしいところです。

被害の記録

パワハラ被害を受けた日時や場所、具体的な被害内容をメモでもいいので記録しておいて下さい。ここがあやふやですと、説得力に欠けます。

告発文の内容にもなる部分ですので、「いつどのようなパワハラを受けた」を必ず記録しておきましょう。

同僚との情報共有

告発をしたら、会社側は事実確認のための調査をおこなうことになります。
当事者本人はもとより、社員全員か、加害者の部署・接触がありそうな社員に対して聞き取り調査がおこなわれるでしょう。

この時、パワハラの実態を確実に訴えなければなりません。
そこで、調査が行われる前に同僚や仲間に対して、それとなくパワハラの話題を出しておくのも効果があります。

パワハラをする人間は基本的には敵が多いと思われますので、同僚の中にも疎ましく思う人間も必ず存在するはず。

同じ感情をもった仲間と情報共有しておいて、調査の時に被害の声を大きくすれば、加害者に大きな打撃を与えることが可能になります。

告発文の例文

告発文を作成する際の書式は以下の通りです。

  • 紙はA4サイズ
  • フォントは明朝系
  • 黒字で横書き
告発文の書式

〇〇株式会社
代表取締役〇〇 〇〇殿
令和〇年〇月〇日

社内で常態化しているパワハラ行為に関する内部通報

私は貴社に〇〇部にて勤務しておりますが、上司である〇〇氏から〇〇〇〇や〇〇〇〇といった本来の業務の範疇を超えたパワーハラスメント行為を継続的にうけております。このようなパワハラ行為によって業務にも支障が出ており、心身の健康状態にも影響を受けております。

つきましては、同氏に対し、パワーハラスメント行為が行われないように、会社として速やかな改善を要求します。

1.同僚の前で「こんなこともできないのか」「お前は会社に必要ない」など人格を否定してくる
2.業務でミスをした際に、叩く、蹴るなどの直接的な暴力を受ける
3.通常達成不可能なノルマを与え、過大な要求をしてくる。
4.陰口や家族に対する悪口など個の侵害ともいえる発言をしてくる。

以上

例文の構成

タイトル

タイトルは例文のままでもいいですが、「パワハラ行為の即時中止に関する申し入れ書」や、簡単に「通知書」「要望書」などでも大丈夫です。

しかし、タイトルはインパクトを与える方がベストと言えるでしょう。

本文

匿名の場合、信ぴょう性を持たせるために、その仕事・業務に従事していないと知りえない情報や単語を織り交ぜたりするのもいいでしょう。
しかし、あまりに詳細な情報を与えすぎると個人の特定がしやすくなります。難しいですが、情報の取捨選択をしましょう。

そして、要望を明記するのも忘れないでください。
この文書によって何をしてほしいのかをしっかりと要求します。

  • 調査してほしい
  • 注意・再発防止を講じてほしい
  • 加害者を移動させてほしい

被害の内容

文書の「記」の後ですが、ここでは実際にあった被害内容を書いていきます。
例文では簡単に書いていますが、より詳しく書くことで信ぴょう性が上がり、
なおかつ、調査の時に有効に働きます。

読み手のことも考えて、あまりに長ったらしく記載せず、詳細に、且つ簡潔にを心がけて文章を考えてください。

告発の宛先

告発文の宛先は会社を相手とするので、社長や代表取締役にしてください。

私の場合、最初に人事部に送ってみましたが、まぁあっさりと無視・・・。
数か月待ちましたが何の音さたもなかったため、社長宛に再度送ることに。
ものの数日で実態調査がおこなわれ、「人事部ってまったく役に立たねーな」と実感。

はにわ
はにわ
宛先は絶対に会社のトップである社長宛におくりましょう!!ここで動かないならただのゴミ会社です!!

提出方法

作成した文書を提出する際にポイントがいくつかあります。

  • メールでは送らない
  • 自宅付近のポストへの投函は避ける
  • 親展扱い

会社で使っている社員用メールアドレスから送ったら、すぐに特定されますので、メールでの告発は避けましょう。

自宅付近のポストへ投函した場合、消印によって発送地域が特定されてしまいます。
自宅とはまったく別のポストから郵送するほうが確実です。

送付する封筒には必ず「親展」を記載しておきましょう。
これは宛名に書いている人物に開封して読んでほしいという印となります。
重要な情報ですので、しっかりと相手に届くように忘れずに付けてください。

親展を記載する方法ですが、

  • スタンプ
  • プリントアウト
  • 手書き

の方法になります。

スタンプは文具店などに1000円前後で売られています。
プリンターをお持ちの方は、宛名印刷と一緒に親展を記載した方が簡単ですね。
エクセルなどで簡単に作成できます。

スタンプにお金を出したくない、プリンターも面倒だという場合は、手書きでも構いません。いずれの場合も文字の色は赤色にしておきましょう。

親展を入れる位置ですが、縦書き封筒の場合は封筒の左下に入れます。
横書き封筒の場合は、左上か右下にいれましょう。

封筒「親展」

告発のその後

上司からの報復が怖い

パワハラ上司に何か処分が下り、あなたが告発したことがバレても、相手は何もしてこないでしょう。もしすればまた処分となるのはバカでもわかります。

万が一、パワハラを繰り返すようであれば、これ以上付き合ってられないとして、会社を去ること考えた方がいいかもしれません。

人生は有限です。
くだらない人間を相手に時間を無駄にするのは得策ではありませんから。

告発しても握りつぶされる??

告発文を送ってしばらくたっても何の対応もされてない場合、社内でもみ消されている可能性があります。このような場合はパワハラの相談ができる機関がありますので、そちらを検討してみてはいかがでしょうか。

各相談窓口
  • 労働基準監督署(厚生労働省)
  • 総合労働相談コーナー(厚生労働省)
  • ハラスメント悩み相談室厚生労働省)
  • みんなの人権110番(法務省)
  • 弁護士

まとめ

これまで匿名での告発について解説してきました。

ポイントまとめ
  • 匿名での告発でも会社は対応せざるを得ない
  • 証拠は集めはしっかりとする
  • 社内に同じ悩みを抱えている人がいないか探す
  • 行動に移すことで未来を変える

匿名で証拠も乏しい場合、会社が動いてくれるかはわかりません。
疲れ果てて、告発する元気もない人は、もう転職のタイミングかもしれません。
これ以上時間を無駄にする必要はありません。

逃げてもいいのです!!逃げましょう。